戻り橋



らすじ
 
 この神楽は、源頼光の家臣渡辺綱が鬼女の片腕を切り落として持ち帰った物語から劇化したものです。
 
都の警護の任に当っていた源頼光の家臣で、武勇秀れた四天王の一人、三田源氏渡辺綱が、或る日主命を帯びて、一条の堀川、戻橋を通りかかると、都に稀れな美しい女が出て来て、馴れ馴れしく五条までの道づれを頼みました。
 心のやさしい綱は、これを許し、更に家まで送りとどけてやろうとしましたが、五条の橋の上にたたずんで月に照らしだされた美女の姿が、川面に写っている。
 水に写した女の面が異様なのに気付いた綱が、そのわけを問い正すと、女は忽ち鬼女と変り、綱にいどみかかってきました。
 綱は髭切丸の名刀を抜いて鬼の片腕を切り落した。
 しかし鬼は大江山へと逃げさって行きました。

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